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劇団四季オーディション2021の総括と今後

(本文は私、米田愼哉の推測と伝聞に基づくもので個人的な意見である事をご了承下さい。)

 

2021年度(以下、昨年度)に劇団四季が行ったオーディションは「研究生のみで一般はありません」でした。私の予測では、今後も一般枠はオーディションが行われず、あったとしても「演目契約オーディション」か「シーズン契約オーディション」になると思います。今年度も研究生のみのオーディションが行われると思います。

2020年度にオーディションが行われなかったため、昨年度は救済措置として研究生の制限年齢が26歳になりましたが、今後は本来の「4月入所時点で25歳」に戻るものと考えます。

 一昨年はオーディションが行われなかった(コロナ感染対策だけではなく、経営的な問題もありました)ため、研究生の応募書類が約1200通届いたようです。その中で書類審査を通過したのは、各部門合計で100名程度でした。更に予選で絞り込まれ、最終的に本選を通過、合格したのは男女各16名の32名でした。

 例年なら書類が800通程度で書類審査通過は300名前後だと思います。書類審査時点の倍率は、例年が3倍弱であったのに対して、昨年度は約12倍でした。例年の最終合格者は大体40名~42名で推移してきましたので、男女平均の合格倍率は約19倍に対して、昨年度は約37.5倍でした。いかに厳しいオーディションだったかがお分かりいただけると思います。

 理由はいくつかあります。先ず、男女比で考えてみると、男性の合格倍率は約3.5倍~4倍程度。女性は約70倍くらいです。ミュージカルコースのある大学や専門学校における学生の男女比は9:1未満で男性が圧倒的に少なく、その比率がそのままプロに持ち越されるためです。

 今年度以降も同じ傾向は続きますので、女性の方は不公平を嘆くのではなく、その倍率を勝ち抜けるように準備されることをお勧めします。

 次に、研究生のコースはクラシックバレエ、ジャズダンス、ヴォーカルクラシック、ヴォーカルポピュラー、演技の五つに分かれていますが、昨年度は演技コースをほぼ採用していません。

 なぜかというと、一般的に演技コースは高校や大学で演劇部・サークルに所属していて、演技の上手な人が合格すると考えがちですが、実際は「踊れない、歌えない」もしくは「「どちらで受けるにしても十分なスキルがない」方が受験するコースなのです。「歌えない・踊れない」方を1年間でプロのレベルにすることは「ほぼ不可能」ですので、実際は採用してもミュージカル俳優としては使えないからです。

 次に、ここが一番の問題ですが、現在、劇団四季の劇団員(契約者)は600人弱と考えられます。皆さんは、いろいろな演目で主要キャストが同じだった場面に遭遇したことがありませんか?恐らく、劇団側としては「主要キャスト」を任せられる俳優と考えているのは100名未満ではないでしょうか。

 そのため、昨年度のオーディションでは、アンサンブルができるキャストではなく「主要キャスト候補」を採用する意図でオーディションを開催したようです。合格者も30名採れれば十分、と言うことだったそうです。

 この意図は募集要項を見た時点で、私は理解できておりました。なぜなら、バレエ、ジャズ共に「踊りの動画」を添付するだけで良い、と記載されていたからです。これまではダンスコースも「歌とセリフの録音」を添付するルールでした。昨年度が「踊りの動画」だけになったのは、動画で「踊りの上手な方を徹底的に絞り込む」と言う意思表明に他ならないからです。もちろん、ボーカルコースも同様で、「歌とセリフの動画」提出で、録音から「動画」に変更されたことを見れば、厳しく絞り込むのだろうな・・・、と言う事が理解できました。

 容姿は「写真を見れば分かる」と思う方もいらっしゃるでしょう。私自身、オーディションを行う側をたくさん経験しております。書類に添付された写真を見て、「お、使えそうだな!」と思い、当のご本人を見てがっくりしたことがたくさんにあります。誰でも「美しい」「スタイルが良い」「かっこいい」写真(宣材写真といいます)を撮りたいと思いますし、撮った写真データの修正をする方も決して少なくありません。動画の加工を行うのは写真よりはるかに難しいので、動画の方がより正確な情報を得られるからです。

 ボーカルコースでも同様です。音声データを編集・加工することはかなり簡単で、音程のずれさえもテクニックと機材があれば簡単に補正できます。動画データで音声の細かな修正を行うのは非常に難しいため、より正確な実態を見ることができます。

 それでも昨年の書類審査はダンス、ボーカル共に難航したそうです。書類通過者を大幅に絞るために、審査員の意見が分かれたものと思います。

2022年度の研究生オーディションは、ほぼ間違いなく実施されるものと思います。ただ、昨年と比較して、規定が変更になる可能性はあると思います。例えば、ダンス動画や歌唱動画の時間が1分から、2021年度以前の130秒に戻る、ダンスコースがバレエやダンスの動画だけでなく、歌唱・セリフ動画を提出することになるかもしれません。また、ボーカルコースにもダンス動画の提出が求められる可能性すら存在します。(根拠はなく、私の勘です)

 結局、ミュージカルはダンス、歌、演技の集合体ですので、ダンスが上手くても歌がとんでもなく下手(これはとても多い例です)では、主要キャストを任せることはできません。同時に、歌が上手くてもいきなり主要キャストになることは難しいので、踊れなくてはアンサンブル経由で主要キャストになることはできません。

 このような点から、ダンスコースの方は歌とセリフの準備を、ボーカルコースの方は歌とセリフだけでなく、ダンスの準備もされておくのが良いと思います。最終的には本選で全てを披露しなくてはなりませんので、当然といえば当然です。

 書類選考を通過した段階で、「アクロバットの披露をする・しない」を書面で尋ねられます。昨年度はアクロバットの披露を行った方がとても少なく、最終的な合格者では1名だけでした。男女を問わず、アクロバット(側転、ロンダード、ハンドスプリング、バック転、バック中)ができることは、とても有利な要素です。一方、前方展開や後方展開は体の柔らかい方でしたら、ほとんどの方ができますので、これをアクロバットとは考えない方が良いと思います。

 なお、昨年度はバレエの動画が1分でしたが、予選では1分半のバリエーションとなり、書類合格通知から予選までは、ほぼ2週間ですので、同じ曲や振り付けを使うことができず、苦労した方が多いようです。

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